2019.06.02 彩ふ読書会(課題本『思い出トランプ』) ざっくりまとめと個人的所感
こんばんは。
いつも長く感じる月曜業務が比較的早く終わった気がして、まあまあ良い気分の私です。
早速ですが、昨日参加した彩ふ読書会・午後の部のざっくりした感想を書いていきたいと思います^^
今回の課題本は、向田邦子『思い出トランプ』。
読書会内でのLINE投票で課題本に選ばれたこの作品。
今回ご出席された皆さんの間でも色々な感想が沸き起こったようでした。
ネタバレ上等で、私の参加したBテーブルでの意見をさらっとまとめてみます。
あ、その前に進行役の方がご紹介くださった、向田邦子さんが『思い出トランプ』について語った肉声動画のリンクを貼っておきますね。
[作家自作を語る] 向田邦子『思い出トランプ』|新潮社
「トランプに因んだ13編の中に、一枚ぐらいエースがあるのか、ババばっかりなのか、今わたくしは、なんだかトランプのカードの配り手のような心持ちでおります」
と向田さんは語られていますが、参加者にとってはどうだったのでしょうか。
<意見交換タイム>
・向田邦子の技術力がうまく出た一冊。「マンハッタン」が好き。こういうことがあるんだろうな、と思う。ノスタルジックさも感じる。
・ネガティブなサザエさんのようだと思った。誰の身にも起こりうるような後味の悪さ。
・これちょっと苦手…。後味がしんどい。タイトルからほっこりした作品だと思ってた。囲ってる愛人が整形して自信を持ち始めたら萎えるなんて、「だらだら坂」の男は勝手だと思う。「大根の月」の息子の気持ちはグッときた。
・初めて読んだけど、めっちゃ大好きな作品!結末がハッキリしてなくて、余白がある。それぞれ余韻があるから切り替えが難しい。「男眉」での喪服を着た女は健気と哀れのふたつに分けられる、というくだりが好き。
・読みやすい。シナリオライターとして著名な方の作品なので、プロットの運びが上手い。「三枚肉」が真実性があって好き。
・人間模様の描写にうわああ、となりながら読んだ。登場人物の男性はずるいけど、対する女性はしたたかさがあると思う。「大根の月」のラストは、白黒はっきりつける決心がつかない心情がよく伝わってくる文章で、わかる…と思った。
・読む側に投げかけるラストにもやもやした。「かわうそ」のラストも、結局どうなったのか疑問が残った。
・人間の真実が描かれていると思った。タイトルから想像していた感じとは違った。「かわうそ」の主人公が、思ってることを結局言いそびれてしまうのは分かる。すっきりはしない。
ここで、参加者の女性から
「絶対この坂を上る、かた焼きそばを食べる、みたいなルーティーンを持った登場人物が多いですよね。みなさんは自分のルーティーンってありますか?」
と問いかけが。
小学生のころから朝に白湯を飲んでいる、家族と同居しているので朝タイミングよく洗面所を使えないと出かける気をなくす、
など思い思いのルーティーンが披露されました。
ちなみに私は、
駅での広告で戸田恵梨香のランコムのCMを見かけると「恵梨香かわいいよ恵梨香」と元気が出る、電車で狙ってるポジションに行けるよう毎朝がんばってる、
とコメントしました。前半はルーティーンなのか微妙ですね。笑
ともあれ、ちょっと場が和むような楽しい脱線タイムでした。そしてまた本題へと話は戻ります。
・「犬小屋」も良かった。人生の真実味があると思った。
・「犬小屋」では、主人公がカッちゃんから(性的に)襲われたのがトラウマにならないのかと思ったけど、数年経って主人公がカッちゃんを見かけたときは、わりと淡々と彼を眺めているのが印象的で気になった。
・あんまりお近づきになりたくない女の人が多いと思った。
・何回も読んでいる作品なので安心感がある。
・ラストの一文がどれも絶妙。著者の技巧が光っている。文学というより文芸と言うべきだと思う。
・話を広げるだけ広げてたたまないところが、夏目漱石の『夢十夜』に似ていると思う。あまり物語に結論を求めないのでこの作品は好き。
・今日は意見が割れて面白かった。自分と違う意見を聞くのは楽しい。
…そうこうしているうちに時間となり、全体発表の時間になりました。
反対側に座っていたAテーブルでは、
「花の名前」での「女の物差しは二十五年たっても変らないが、男の目盛りは大きくなる」
という一文が話題になったそうです。
胸に刺さるような言葉に出会った方、よく分からないと思いながら読み終えられた方。
それぞれにとってこの『思い出トランプ』が、まさしくトランプのような作品になったのかな、と感じる興味深い時間でした。
さて追記では、せっかくブログ記事を書く気になったので最近の私の近況についても書いてみようと思います。
とりとめのない文章ですが、それでもいいというお優しい方はお進みください^^
この前の記事にも書きましたが、先月謎の無気力に襲われていたわたくし。今思えば完全に五月病だったなと思います。笑
ただ先日、「おしゃれしておいでね」と言われるような集まりに行かせていただく機会があり。
自分からおしゃれする気持ちも起こらないくらい無気力を極めていた私だったのですが、カジュアルとはいえドレスコードがある場所だったので、重い腰を上げて洋服やらアクセサリーやら頭を悩ませて見繕いました。全然大した額じゃないけど。笑
するとなんということでしょう、「これかわいいやん、嬉しい」という気持ちが、無気力ゆえのめんどくささを少しずつ少しずつ、上回っていきました。
そうだった。楽しいからおしゃれするんだった。誰かのためにではなくて、自分のために。
<しなくちゃいけない>ではなく、<気分が良いからやってみる>。
ワクワクする大事な想いにやっと気づいたはずなのに、また忘れていました。思い出せて良かった。
そんなこんなで迎えた集まりの当日、「それ似合ってるよ~!」と言われると、やっぱりうれしかったです。おしゃれしてきて良かった、と思いました。
そして久しぶりにマニキュアも塗ってみたところ、思いのほか綺麗に塗れたのもうれしかったです(当社比)。
爪が綺麗だと、仕事でパソコンを触っていてもちょっと気分が良いです。これも思い出しました。
あ、そうそう、マニキュアを塗りながらYouTubeで見る特撮は最高です。乾かす間の暇つぶしにぴったり!!!
最近のお気に入りは『仮面ライダーオーズ』です。序盤から続きが気になって仕方ないクオリティは、さすが小林靖子脚本。
配信が始まったところなので、よかったら検索してみてください^^
……結局特撮の話で終わるところが私だよなあ、と今思いました。笑
それでは、今日はこの辺で!
いつも長く感じる月曜業務が比較的早く終わった気がして、まあまあ良い気分の私です。
早速ですが、昨日参加した彩ふ読書会・午後の部のざっくりした感想を書いていきたいと思います^^
今回の課題本は、向田邦子『思い出トランプ』。
読書会内でのLINE投票で課題本に選ばれたこの作品。
今回ご出席された皆さんの間でも色々な感想が沸き起こったようでした。
ネタバレ上等で、私の参加したBテーブルでの意見をさらっとまとめてみます。
あ、その前に進行役の方がご紹介くださった、向田邦子さんが『思い出トランプ』について語った肉声動画のリンクを貼っておきますね。
[作家自作を語る] 向田邦子『思い出トランプ』|新潮社
「トランプに因んだ13編の中に、一枚ぐらいエースがあるのか、ババばっかりなのか、今わたくしは、なんだかトランプのカードの配り手のような心持ちでおります」
と向田さんは語られていますが、参加者にとってはどうだったのでしょうか。
<意見交換タイム>
・向田邦子の技術力がうまく出た一冊。「マンハッタン」が好き。こういうことがあるんだろうな、と思う。ノスタルジックさも感じる。
・ネガティブなサザエさんのようだと思った。誰の身にも起こりうるような後味の悪さ。
・これちょっと苦手…。後味がしんどい。タイトルからほっこりした作品だと思ってた。囲ってる愛人が整形して自信を持ち始めたら萎えるなんて、「だらだら坂」の男は勝手だと思う。「大根の月」の息子の気持ちはグッときた。
・初めて読んだけど、めっちゃ大好きな作品!結末がハッキリしてなくて、余白がある。それぞれ余韻があるから切り替えが難しい。「男眉」での喪服を着た女は健気と哀れのふたつに分けられる、というくだりが好き。
・読みやすい。シナリオライターとして著名な方の作品なので、プロットの運びが上手い。「三枚肉」が真実性があって好き。
・人間模様の描写にうわああ、となりながら読んだ。登場人物の男性はずるいけど、対する女性はしたたかさがあると思う。「大根の月」のラストは、白黒はっきりつける決心がつかない心情がよく伝わってくる文章で、わかる…と思った。
・読む側に投げかけるラストにもやもやした。「かわうそ」のラストも、結局どうなったのか疑問が残った。
・人間の真実が描かれていると思った。タイトルから想像していた感じとは違った。「かわうそ」の主人公が、思ってることを結局言いそびれてしまうのは分かる。すっきりはしない。
ここで、参加者の女性から
「絶対この坂を上る、かた焼きそばを食べる、みたいなルーティーンを持った登場人物が多いですよね。みなさんは自分のルーティーンってありますか?」
と問いかけが。
小学生のころから朝に白湯を飲んでいる、家族と同居しているので朝タイミングよく洗面所を使えないと出かける気をなくす、
など思い思いのルーティーンが披露されました。
ちなみに私は、
駅での広告で戸田恵梨香のランコムのCMを見かけると「恵梨香かわいいよ恵梨香」と元気が出る、電車で狙ってるポジションに行けるよう毎朝がんばってる、
とコメントしました。前半はルーティーンなのか微妙ですね。笑
ともあれ、ちょっと場が和むような楽しい脱線タイムでした。そしてまた本題へと話は戻ります。
・「犬小屋」も良かった。人生の真実味があると思った。
・「犬小屋」では、主人公がカッちゃんから(性的に)襲われたのがトラウマにならないのかと思ったけど、数年経って主人公がカッちゃんを見かけたときは、わりと淡々と彼を眺めているのが印象的で気になった。
・あんまりお近づきになりたくない女の人が多いと思った。
・何回も読んでいる作品なので安心感がある。
・ラストの一文がどれも絶妙。著者の技巧が光っている。文学というより文芸と言うべきだと思う。
・話を広げるだけ広げてたたまないところが、夏目漱石の『夢十夜』に似ていると思う。あまり物語に結論を求めないのでこの作品は好き。
・今日は意見が割れて面白かった。自分と違う意見を聞くのは楽しい。
…そうこうしているうちに時間となり、全体発表の時間になりました。
反対側に座っていたAテーブルでは、
「花の名前」での「女の物差しは二十五年たっても変らないが、男の目盛りは大きくなる」
という一文が話題になったそうです。
胸に刺さるような言葉に出会った方、よく分からないと思いながら読み終えられた方。
それぞれにとってこの『思い出トランプ』が、まさしくトランプのような作品になったのかな、と感じる興味深い時間でした。
さて追記では、せっかくブログ記事を書く気になったので最近の私の近況についても書いてみようと思います。
とりとめのない文章ですが、それでもいいというお優しい方はお進みください^^
この前の記事にも書きましたが、先月謎の無気力に襲われていたわたくし。今思えば完全に五月病だったなと思います。笑
ただ先日、「おしゃれしておいでね」と言われるような集まりに行かせていただく機会があり。
自分からおしゃれする気持ちも起こらないくらい無気力を極めていた私だったのですが、カジュアルとはいえドレスコードがある場所だったので、重い腰を上げて洋服やらアクセサリーやら頭を悩ませて見繕いました。全然大した額じゃないけど。笑
するとなんということでしょう、「これかわいいやん、嬉しい」という気持ちが、無気力ゆえのめんどくささを少しずつ少しずつ、上回っていきました。
そうだった。楽しいからおしゃれするんだった。誰かのためにではなくて、自分のために。
<しなくちゃいけない>ではなく、<気分が良いからやってみる>。
ワクワクする大事な想いにやっと気づいたはずなのに、また忘れていました。思い出せて良かった。
そんなこんなで迎えた集まりの当日、「それ似合ってるよ~!」と言われると、やっぱりうれしかったです。おしゃれしてきて良かった、と思いました。
そして久しぶりにマニキュアも塗ってみたところ、思いのほか綺麗に塗れたのもうれしかったです(当社比)。
爪が綺麗だと、仕事でパソコンを触っていてもちょっと気分が良いです。これも思い出しました。
あ、そうそう、マニキュアを塗りながらYouTubeで見る特撮は最高です。乾かす間の暇つぶしにぴったり!!!
最近のお気に入りは『仮面ライダーオーズ』です。序盤から続きが気になって仕方ないクオリティは、さすが小林靖子脚本。
配信が始まったところなので、よかったら検索してみてください^^
……結局特撮の話で終わるところが私だよなあ、と今思いました。笑
それでは、今日はこの辺で!
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